北欧を巡る旅路 _ 〈 ダーラナを駆け抜けて 〉

2018.08.28 ALL, 旅のこと, 日々のこと

《 June 23-27, 2018 Sweden 》

翌日はレクサンド教会で行われる夏至の集いへ。
白樺並木を越えて見えてくるのはたまご色の美しい教会。

 

民族衣装を纏い、夏を迎える喜び歌う。
パイプオルガン、ピアノ、弦楽器、そこに歌声のハーモニー。

いつまでもいつまでも聴いていたくなる心地よい音に包まれながら、いろんな気持ちがこみ上げてきてちょっぴり涙ぐむ。
言葉がわからないから歌の意味まで深く理解できないことが残念だったけれどどこか切なく心に響く。
正装した人々にこちらまで背筋がしゃんとする。
(民族衣装が少しずつ違うのは、レクサンドの夏至祭に合わせて色々な地方から集まっているからなのだそう)

今思い返しても、またあの場所であの時間を過ごしてみたいと心底思う。

 

教会の中は美しい装飾と薄緑色が美しい壁。

 

そこからはセカンドハンドのお店へ行っておたのしみの時間。
掘り出す、見つける、たのしすぎる。いいものに色々出会えて気分はほくほく。

 

その後は友人たちと車を走らせてSkantiqueさんの知人のご自宅へ。

 

お土産に買ったコンディトリー(パン屋さんとお菓子屋さんが一緒になったお店)の袋がまた可愛くって。
袋も季節にちなんだ夏至祭仕様。

 

おじゃましたお家の素敵なこと、、!

湖を見下ろす高台に建つ一軒家。
北欧家具がそこかしこ当たり前に生活に馴染んでいて、どこを切り取っても絵になるお家。

素敵なアンティークのもの(特に馬のものが多かったような気が…)もたくさん見れて目の保養になったし、木工作家さんのアトリエにもおじゃまさせていただくという、とても貴重な機会でした。

夏のティータイムに使用するという温室もとっておきの空間だったなぁ。

みんな揃ってお庭でフィーカ(お茶)をしていると、通りすがりの近所の馬。
テオ〜ってみんなで手を振りました。(テオは馬の名前)

 

その後「とっておきの素晴らしい景色を見せてあげるよ」と案内され、少し車を走らせて丘の上まで。

 

森の中を抜けて歩く歩く。
途中足元には忘れな草が咲いていたり、苔が蒸していたり。

そこで待っていたのはシリヤン湖を一望できる1枚では収まりきれないパノラマの景色。
しばしみんなそれぞれが思い思いの時間を過ごし素晴らしい景色に浸っていたのは言うまでもありません。

(景色が壮大すぎて1枚の写真にはおさまりきれませんでした、、)

 

少しだけ下ったところ。
ここでも十分美しい景色。

 

帰り道で会った、くつろぐテオ。

 

2日目はここまで。

 

 

3日目は少しだけ早起きして、Skantiqueさんが焼きたてのスコーンを朝食に振舞ってくれたのがとってもとっても美味しかった。
残りのスコーンはパパッと包まれてその日のドライブのおやつに。
スコーンとサンドイッチとお水とナプキンをスポーンコリに入れて、小脇に抱えて、待ち合わせへ。

4人でシリヤン湖を一周する日。

曇ったり晴れたり雲の流れが早い。

湖を左回りに1周、Leksand、Västanvik、Sollerön、Mora、Rättvik、Tällberg、湖沿いを走りながら小さな街をいくつか越えて、次々と変わっていく景色を眺めて堪能。

そして途中”Loppis”の文字が見えたら急ブレーキ。小さなロッピス巡りも最高にたのしかった。
笑いも絶えない車内だったなぁ。

 


(今回お世話になった二人の友人、写真には写っていないけれどドライバーをしてくれたYさん、感謝してもしきれません)


(目があった可愛い子♡ 途中馬を見つけると馬好きのわたしのために写真タイムをつくってくれました)

 

 

ダーラナの街を丸一日たっぷりたのしんで、帰宅した午後21時の光。
夏の北欧はまだまだ明るい。

 

 

翌日4日目はレクサンドの街をお散歩。

川沿いをずっと歩いてホテルのランチビュッフェへ。

お腹いっぱい満たされて(これがまたとーっても美味しいのです)、お庭で心ゆくまでお喋りをたのしんで。

お庭に咲いていたシロツメクサを摘みながら また花冠をつくってみる。

 

街を歩くとそこかしこに美しい景色。

 

ちょうど夜の光(23時くらい)に照らされてまるで絵画のようなレモンと卵。
夜のうちにレモンタルトになっているのだからびっくり。
これがまたスコーンに続き美味しいこと美味しいこと。

 

そんなこんなお喋りしながら仮眠なんて言って少しだけ寝るつもりが、起きたらなんと深夜1時という大失態。。
すっかり夜も更けてしまって慌てて起きていったら、彼女は寝支度ばっちりで。

「今日はきっと綺麗な月の道が見えるよ」と言われたから、一人で深夜に湖まで繰り出すのはちょっぴり勇気が必要だったけれど、せっかくだしと一人でお散歩へ行くことを決意。

まだぼんやり明るい深夜1時の空は絶好のトワイライトタイム。
人が歩く時間ではないことを物語るような静けさ。
時折鳴く鳥と 風に揺れる草木のざわめく音。

動物たちの時間におじゃまする感覚で近くの湖まで繰り出した。

 

美しい空の色が湖に映って、ゆらゆら揺れる湖面が心地よい。
今ここがどこで何時で、そんな感覚が麻痺してしまう。

グラデーションの空の反対側には綺麗なまんまるお月様。
湖面に映る月の道が息をのむ美しさ。

ぐるーっと見渡して贅沢な景色をしっかりと目に焼き付けて、深呼吸。
この時間だけでなく光や空気や湿度まで持って帰りたくなってしまう。

 

湖畔をゆっくりゆっくり歩きながら、確かこの辺に出たら馬のいるところに出れるよなぁとなんとなく歩みを進めて道なき道をゆく。
(とんでもない方向音痴なので若干不安もありつつ、でもそういうときにはなぜか迷いなく歩みを進めてしまうわたし…)

深い時間にごめんね、そっと近寄っていくとなぜか3匹集まってきてくれる。
暗闇のシルエットも美しい馬たち。

その帰りには道端でハリネズミにも出会えてなんだか不思議な夜。

 

おやすみ、リーサ。(Skantiqueさんの飼い猫)

 

 

あっという間にレクサンド5日目。

夏至の日を境にぐんぐん暑くなって、空はすっかり夏模様。

お昼には電車に乗ってストックホルムへ。
レクサンドで過ごした、ダーラナを巡ったたくさんの想い出を抱えて、ここからは一人旅。

Skantiqueさん、Mさん、Yさん。
ありがとう、たくさんたくさんお世話になりました。

 

 

つづく